2016年10月24日月曜日

全体の見通し⇄データによる記載

中間発表まであとひと月を切り、そろそろみなさん気持ち的にも卒論の追い込みスイッチが入っていると思います。中間、というなまえにだまされてはいけません。卒論のコース締切は中間発表の日から、ほぼ1ヶ月後なのですから。約束通り、このコース締切で最後まで書けていない人は、さらに1ヶ月後の学部〆切時点でのできあがりを保証できません。

というわけで、時間との勝負です。時間の使い方をまちがっては失敗します。みなさん、もううっすらとした見通しはついていると思いますが、ここでは時間の使い方を指示します。

やるべきことは(1)全体の見通しを立てることと、(2)データによる記載をすすめること、この両方です。卒論面談ではおもに(1)をやりますが、そのとき、議論の材料となる(2)がなければなかなかすすみません。いまは(2)にもっとも時間をかけるべきです。1日に3時間は割いてほしい。

(2)を3時間やっていると、どれだけ時間がかかりそうかがすぐ分かります。3時間では、慣れてきた人でも1,000字すすむかすすまないか。卒論の量的な目安は20,000字ですから、単純計算で最低20日は必要ということになります。

そして、毎日(1)も15-30分でいいので時間を割いてください。具体的にやることは、ふたつあります。第1は、目次を見直すこと。目次は全体構成を示すものであり、ページ数確認のものではない、と思ってください。(2)自分の調査データの説明の方向が分からなくなったときは、(1)全体構成のなかでそのデータを使う部分がどんな役割を果たすべきなのかを考えるべきです。

第2は、その「全体構成のなかで果たす各部分の役割」を考えるためのことです。各章の冒頭に、その章で述べられる内容を要約した「要約文」のような1段落(リード文)をつけましょう。これは、パラグラフ・ライティングの考え方です。

たとえば完成する卒論が全5章だとすれば、第1章が研究の目的、第2章が方法と対象、そうすると第3章、第4章あたりが調査データを使って書く部分で、第5章がまとめと考察(こうした基本構成は、先日配布のレジュメに書きましたので見直してください)。とくに、(2)データによる記載に直結する第3章、第4章の部分に「要約文」を着けることは重要です。

要約文の付け方については、One Drive上に私のなまえのフォルダがあり、私の書いた論文を例として upしていますので(フォルダ「161024 各章要約文」)、具体例として参考にすること。

以上が、やることです。まとめます。データによる記載は、1日3時間は割いてすすめること。それが終わったら、15分~30分は全体の見通しを立てる作業にあてること。3日にいちどは、バージョンアップしたファイルをOne Driveにあげること。これのくりかえしで卒論、絶対にできあがります。