2016年3月14日月曜日

就活_2016

1.大事なのは、スケジュールとモチベーションの管理です。
  • 卒論と就活の両立はたいへんですが、やってみないと実際のスケジュールは立ちません。どちらもひとまずやってみることが第一、スケジュールとモチベーション管理が第二、うまくやれるかどうかはそれからです。

2.費用対効果の最適化を考えましょう。
  • 就活に振り回されないこと。一定以上の数(場数を踏む)は必要、しかし多すぎても疲れるだけ。地域や業界を考える。関東一本やり、マイナー業界一本やりは高リスク。定番のもの(流通、銀行etc.)も受けておき、精神的余裕を。

3.エントリーシートの書き方は、こちらも参照すること。
  • もとめられた項目に対する応答としてちゃんと書けることが第一、自分の人物像が描けることが第二です。第一だけではダメ。(文章が)上手に書けるかどうかは、そんなに問題ではありません。

4.やったことから確実な自己アピールを組み立てる。
  • 自分の大学時代にやったことを50リストアップする。次にそのことの意味を考える(各100字)。それを読んでみる。就活相手からどう見えるかを考えて、自分の人物像をKJ法的に組み立てていきます。

2016年2月26日金曜日

2016_卒論への道(その1)

春休みのあいだに、とにかく調査をはじめましょう。3年後期のゼミで言ったように、調査ノーツのファイルを貯めていってください。1回の調査で1つのファイル。ノーツがなければ、春からの4年ゼミでなんにもできません。

1回の調査ではなにも分かりません。分からなくてふつうです。調査の回数を重ねていくと、なにかが見えてきます。ですから、調査を始めることをためらっていてもなんのメリットもありません。「調査をはじめる」という点に関しては、私はなにも助けてあげられないのでそのつもりで。私が手助けできるのは、みなさんが調査ノーツをみせてくれて、そこから先です。

調査ノーツには、いろいろなことを、たくさん書いてください。文章の出来はまったく問題ではなく、情報量の多さだけが問題です。1回の調査でページ半分の15行しかノーツがない、というようなのは論外です。調査中に手書きのメモをとる → できるだけその日のうちに、現場で見聞きしたことを思い出しながら肉付けしたノーツを文書ファイルにする。調査ごとにこれを繰り返す。文書ファイルの数が増えていき、これが卒論の材料となります。

「いろいろなこと」とはなにか。社会学の調査は、実態調査と意識調査と両方です。対象としているのが社会現象である限り、人びとの活動や関係、考えが生き生きと伝わる部分があるものが、よいノーツです。webサイトや行政の資料にすでにある情報は、わざわざ現場で集める必要はありません。

ノーツには、見聞きしたものごと、測ったり数えたりしたことの記載(データ)と、自分の説明・感想・コメントとを意識的に区別して記すこと。実習のとき、この区別が分からないノーツをよくみました。

文献の勉強はどうすればいいのか、気にしている人もいるかもしれません。現段階では、好きにしてください。文献を勉強しておいたほうが安心な人はどんどん読む。文献を読むと迷いが多くなるとか、分からなくなるという人は、いまは読む必要なし。それより自分のノーツの文書ファイルを何度も見返しましょう。また、3年後期の自分のレジュメ、そこに自分がメモした私のコメント、人のレジュメなども見返しましょう。次の調査への気づきがあるかもしれません。そうして、当初の調査計画を修正(バージョンアップ)していきましょう。

調査がある程度まですすんでくると、自分は卒論でなにを言いたいのか、なんのためにこれを調べているのか、分からなくなってくることがあります。そんなとき、自分のやっていることを相対化して把握しなおすのに文献=先行研究は必要になってきます。夏休みには、文献の勉強が必要になる段階を迎えることができるように、いまはとにかくデータ集め=調査を重ねましょう。

とはいえ文献が気になる人へ。参考になる論文は、Ciniiなどで検索し、PDFファイルでダウンロードできるものを入手するのが効率的だと思います。次に、書籍を図書館で当たりましょう。ただし論文検索のさいは、相談してください。みなさん論文検索に関しては例外なくヘタクソで、キーワード(検索語)の選び方が分かっていないので時間のムダになることが多いからです。

調査メモの取り方やノーツの作り方についてはこちらやこちら、論文の読み方については、こちらも参考にしてください。

3月中も、メールは平日ほぼ毎日チェックしますので、わからないことは相談してください。日程によっては、午後に1時間面談も可です。

私も2015年度の4年ゼミ・卒業研究での反省を生かしながら、2016年度、みなさんとがんばっていきたいと思います。

2015年10月13日火曜日

大学生調査(統計資料です)

卒論で、大学生を相手にした調査をしている人もいます。ゼミ4年生では全員が、半構造化インタビューの方法をとっています。

自分の調査は「インタビュー」で「質的」なものでも、質問票による大量調査での量的統計データを参考にして、たとえば全国の大学生のなかで弘前大学の学生がどのような傾向や特徴があるのかをチェックする必要があるでしょう。

以下のwebサイトは、その意味で参考になります。ちなみに、大学生だけでなく高校生調査もあります。


「本調査 集計結果」から「分野別集計」をみてみてください。例えば、「1週間の平均的な生活時間、学期中と休暇中の別」「1ヶ月の生活費」のような項目があります。

2015年6月19日金曜日

社会学の論文検索(その3)

前回、前々回のエントリーにつづいて、社会学の論文をさがすサイトの紹介です。

前回(その2)まではJ-Stageという、サイト内検索が可能なwebサイトの紹介でした。今回は有力な論文を含む紀要や大学院生中心のジャーナルのwebサイトです。(サイト内検索は*印のついたもののみ可能。)

順序としては前々回の2誌でまず検索、なかったら前回紹介した各誌のなかで関連しそうなジャーナル(雑誌)のwebサイトに行って検索。これらにある程度慣れてきて、さらに時間があったら以下のwebサイトをあたってみる、というのがよいでしょう。

ちなみに、前回、前々回紹介の各誌webサイトで検索してヒットしなかった場合は、以下の各誌webサイト内をさがしまくる前に、検索語を再検討したほうがいいでしょう。


【大学院生の論文など】
【大学紀要】


2015年6月11日木曜日

社会学の論文(日本語)検索

卒論の参考文献として、関連論文を探したいときに、以下のwebサイトが便利です。

『社会学評論』『ソシオロジ』という、日本の社会学を代表する学術誌2誌のバックナンバーに掲載された論文のPDFファイルが、検索でき、ダウンロードできます。


もちろん、みなさんごぞんじCinii(国立情報学研究所の論文検索サイト)は、社会学関連のほかの雑誌、それから他分野の雑誌に掲載された論文もすべて検索できます。みなさんが書くのは社会学の論文なので、まずは『社会学評論』『ソシオロジ』2誌の論文を検索してから、満足な結果が得られなかった場合にCIniiで検索、という順序でやれば効率がいいでしょう。

上記サイトが便利なのは

(ⅰ)上記2誌掲載のすべての論文が検索でき、downloadできる。Ciniiはタイトルだけでdownloadできないものも多い

(ⅱ)検索してヒットしたものが複数となる場合も多く、それらの「要旨」をみていけば、そのなかから関連しそうな論文を探せる

(ⅲ)検索語で「書評記事」がひっかかったら、世の中にある関連本(社会学)の概要を(1-2ページ程度で)知ることができる

という点です。

(ⅰ)(ⅲ)のメリットは、分かりやすいと思います。
(ⅱ)のメリットは、分かりにくいかもしれません。説明します。

以下の文章を読んでみてください。図書館での参考文献(本)の見つけ出し方を説明した文章ですが、じつはこれとポイントは同じなのです。

図書館のOPACで卒論の参考文献をみつけようとするとき、直接自分の調査トピックや対象を検索語として入力しても1件もヒットしない、という経験はあるでしょう。逆に50件以上ヒットしてしまって困る、ということもあるかもしれません。そんなとき、どうすればいいか。

正攻法は、そのトピックの一歩奥にどんなテーマがあるか考えてみることです(e.g.「大学生の趣味」ではなく「若者」「消費」「余暇」などでも検索)。この一歩奥のテーマを探す方法は、ひたすら考える(ひとりブレインストーミング&KJ)ということでもいいですが、ほかにもあります。手持ちの『社会学』のテキストでそのトピックを探してみて、どんなテーマの章で扱われているかを調べる。あるいは社会調査実習室の『新社会学事典』でそのトピックが載っている項目を読み、関連するテーマとおぼしき単語で検索をする、などです。

そうして見つけ出した検索語で再検索。1-2冊しかヒットしない検索語はハズレだろうと思いましょう。50冊以上ヒットした場合はまた上記のやり方などで絞り込みます。10冊~30冊くらいなら、OPACから離れて図書館の本棚に行くこと。なぜかといえば、きちんとジャンル分けされた図書館の本棚で探すということは、その本の周りにある関連しそうな本にも出会いやすい、ということだからです。

上記の社会学の雑誌2誌の検索の話に戻りましょう。ヒットした複数の論文のタイトルには、直接検索語が入っていなくても、その論文の本文中のどこかに検索語があればヒットします。ということは、その論文の内容は関連していることが考えられます。参考文献候補ですから、内容をチェックしましょう。

作業が膨大になる、と心配する必要はありません(多少の労力は、能力を手に入れる代償だと思ってがんばるしかない)。

慣れないうちはタイトルに検索語がないと中身をみないとまったくわからない、という状態です。が、慣れてくると「そのひとつ奥にあるテーマ」的なものがニュアンス的に分かってくるので、検索語はタイトルに入っていないにもかかわらず、タイトルをみただけで「これ、けっこう関連かも」と分かるようになります。

それまでは、ヒットしたもの全部の内容をチェックしてみましょう。なにも全ページ読むことはありません。論文は、最初の半ページほどに短い「要旨(要約)」が載っています。そこを読んで、全文読むかどうかを判断すればいいだけのことです。

全文読んでいく場合も、なんとなく読むのではなく(時間のムダ!)、この2回のゼミで練習した「論文の構成を意識した」「書き手目線に立った」読み方で機械的に読んでいくことが効率的です。

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【追記】
「要旨(要約)」の件ですが、上に書いたように、論文冒頭に半ページほどの全体の要旨(要約)文が載っているのは『社会学評論』のほうで、『ソシオロジ』は論文の本文と参考文献リストのあと、最終ページに英文の要旨が載っています。英文はちょっとハードルが高いかもしれませんが『ソシオロジ』は現在upされているバックナンバーの数自体が少ないので、ヒットする論文数も少ない。がんばって全文チェック。

2015年6月3日水曜日

パラグラフ・ライティングには二重・三重の利得がある

昨日のゼミでは卒論の出来上がり(全体20,000字程度)までの工程イメージを伝えました。どこでなんのために頭を使うか、時間がどこでどれだけかかるかを考えましょう。早く取りかかれば取りかかるほど、見積もりが立つようになります。

論文は構成重視。基本は以下の4部構成です。

A. 序論(はじめに)
B. 対象・目的・方法
C. 本論
D. 議論と結論

それぞれの内容がどのようなものかは、昨日のレジュメを参照。それらの内容をどうやって書き進めればいいかは、レジュメを参考にしながら、その都度の面談で、やるべき個別作業に落とし込んでいけばいいのです。ただ、最初の段階では試行錯誤が必要で、現在の4年生はまだその段階です。

C.部分の素材は調査データなので、これからさらに調査がすすみ、ノーツが蓄積されるにつれてできていきます。

すでに調査データが少しずつ蓄積されている人は、A.を作っていきます。やみくもに調査するだけではその先になにがあるのかが分からないので徒労感を感じます。A.部分は調査の方針、調査の先になにを分かろうとしているのか、という全体像を示すものです。

B.部分はA.とC.ができてきたら自動的にできます。
D.部分を作るのは直前期(中間発表前の10月後半)でいい。

これから夏休み前までにA.〜C.部分をどんどん試作していきます。ぼろぼろでもいいので、まずA.〜C.の試作版を作り、そこから徐々に全体を仕上げていきます。書かなくてはなにも始まりません。書かないと考えていることになりません。

A.から順番にD.まで仕上げていく、ということはありえません。それぞれのパーツが並行して徐々に出来上がっていきます。C.のデータがなくてはA.の全体像・全体方針は立ち上がってこず、逆にA.の全体像・全体方針がスカスカでは調査の方向がみえず、というように各パートは別パートとの相互関係で育っていくからです。

原稿を書くときに注意するべきは、パラグラフ・ライティングを徹底することです。パラグラフ・ライティングが重要なのは、2つの意味においてです。第1は、構成していくときに有利だということ、第2に文章の書き直しが少なくてすむということ。これによって、卒論完成までの所要時間が2/3〜半分くらいになります。

パラグラフ・ライティングがなにかはwebで調べてもわかりますし、参考書が知りたければ教えます。勉強して知るだけではなく、必ず実践してください。

また、卒論だけではなく、論理的な構成で、誰が読んでも分かる文章を書く技術は、どんな事務仕事にも使えます。エントリー・シートにも。だから、パラグラフ・ライティングには二重・三重の利得があるのです。


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【追記】
パラグラフ・ライティングの基礎については、6月9日のゼミで、以下の文献の該当ページ紹介によって説明しました。

  • 倉島保美『論理が伝わる世界標準の「書く技術」』講談社ブルーバックス、2012年(pp.26-32)